不倫慰謝料の示談書
示談書とは
示談書とは、示談契約の内容を文書化したもので、一つの契約書です。では示談契約とはどのようなものでしょうか。
多くの方が大体のイメージはわくと思われますが、正式に言うと、当事者間に存する法律関係に関する争いについて、当事者双方が譲歩して、争いをやめることに合意すること、をいいます。
ポイントは「法律関係に関する争い」と「当事者双方の譲歩」です。「法律関係に関する争い」とは法律上の権利や義務の存否に関する争いであり、事実関係の争い自体とは異なるものです。また、「当事者双方の譲歩」が必ず必要であり、一方的に譲歩して成立した合意は示談ではありません。
示談と同種の用語として、「和解」がありますが、これらは同じ意味です。ただし、「示談」は一般的な用語であり法律用語ではありません。なお、契約書の表題として、「示談書」「和解書」「合意書」「念書」「覚書」などが付されますが、表題と契約内容は直接的な関係はなく、表題によって契約書の性質が変わることはありません。あくまでも契約内容から契約の種類が決せられます。表題が「示談書」とされていても、契約内容が示談といえなければ、示談契約とはならず、したがって示談書とは呼べないということになります。ただし、できる限り契約内容に即した表題を付すことが望ましいです。
男女関係にまつわるトラブル
昨今、不倫(不貞行為)・離婚・婚約破棄・セクハラ・ストーカーといった男女関係にまつわるトラブルは、非常に多く発生しています。この種のトラブルが日々の生活に与える影響は大きく、心身を疲弊させてしまいます。少しでも早く安定的にトラブルを解決するために、また、今後同種のトラブルが生じることを防ぐために、示談書の作成は不可欠であるといえます。安定した問題解決のために、当事務所作成の示談書をご利用ください。
示談書の作成について
示談書を作成する目的
- 争いに終止符を打つ
- 過去の争いごとが蒸し返されることを防ぐ
- 将来同種の違法行為がなされることを防ぐ
- 約束事について当事者双方が共通した認識を持つ
- 金銭債務の履行確保
- 金銭債権の証拠確保
- 金銭の支払いに対する見返り
- プライバシー・名誉を守る
契約は、基本的に、口約束でも成立します。では、なぜ契約内容を書面化しておいた方がよいのでしょうか。あえて示談書を作成する目的は以下のようになります。
争いに終止符を打つ
不倫などの違法行為がなされ、発覚すると、被害者は加害者に対して、大変な憤りを抱きます。その時点から争いが表面化するわけですが、永遠に争いを続けるわけにもいきません。できるだけ早期に争いに決着をつけ、また新しい日々を生きていかねばなりません。示談書は、違法な事実に端を発した争いに決着をつけ、清算することについての当事者の意思を、書面上確認するものです。そのため、示談書には、「清算条項」が記載されます。
過去の争いごとが蒸し返されることを防ぐ
一旦示談が成立すると、後々その事案に関する新事実が判明しても、錯誤を理由とした無効の主張は、原則として、できなくなり、それにより、争いの蒸し返しを防ぎ、過去の出来事に一応のけじめをつけることができるようになります。しかし、示談の成立自体を書面によって証明できなければ、事実上、自己に有利な新事実をつかんだ当事者からの争いの蒸し返しを許してしまうことになります。
将来同種の違法行為がなされることを防ぐ
争いの原因となった不倫などの事実は、通常、当事者に対して多くの不幸な事態をもたらします。このような事態の再発は、何としても避けねばならないことです。しかし、実際上、再発を完全に防ぐことはなかなか難しいことです。自然のままにまかしていては、再発の危険は高まってしまいます。そこで、再発を防ぐための工夫を示談書に盛り込む必要性が生じます。また、書面化することで、当事者に対して強い抑制力が働きます。過去の過ちを将来の幸福の糧とするために、示談書の作成は非常に有効な手段となります。
約束事について当事者双方が共通した認識を持つ
口約束であっても契約は成立しますが、それは録音でもしておかない限り、契約内容について人の記憶に依存することになります。しかし、人の記憶は不完全なものですし、記憶にないといえば不都合な約束事をなかったことにできてしまいます。また、そもそも、言葉というものは非常に曖昧なもので、同じ言葉であっても受け手によって微妙に異なる捉えられ方をします。そして、一般的に、当事者は自身の都合に合うように言葉の意味を広げてあるいは狭めて解釈しがちです。 このようなことであっては、示談がなされてもほとんど効果がなくなってしまいます。そこで、約束事を文書化し、しかも一義的に明確となる文言を使用することにより、当事者双方が契約内容について共通した認識を後々まで持ち続けることができるようになります。
金銭債務の履行確保
示談契約成立の結果、加害者が金銭債務を負うことになることは非常によくあります。特に分割払いの場合にいえることですが、加害者が金銭債務を負うことと、実際に金銭の支払いがなされることとは、全く別の話です。しかも、示談契約が成立すると、金銭債務の履行がなされない時であっても、特約がない限り、一度成立した示談契約を解除することはできません。そうなると、後は加害者が負う金銭債務の履行をいかにして確保するかが問題になります。示談書において、少しでも金銭債務の履行を確保するための工夫を施し、支払いが滞った際の処置について、当事者間における共通認識を持っておく必要があります。
金銭債権の証拠確保
被害者は、通常、示談契約成立によって、加害者に対する慰謝料等の支払いに関する金銭債権を有することになります。しかし、例えば5万円ずつ20回に分けて支払う契約が成立している場合で、最初の3回以降の支払いが滞ったとしたらどうするのでしょうか。最終的には裁判所を通じた法的措置を講じることにより、相手方から強制的に、債権の回収をすることになりますが、そのためには、金銭債権の存在に関する証拠が必要となります。示談書はまさに、その際の証拠となるものです。
金銭支払いに対する見返り
示談契約は当事者双方の譲歩によって成立するものですが、譲歩の手段としては、通常、加害者は慰謝料等の金銭の支払いに応じ、他方、被害者は財産上の請求権をすべて放棄する、ということになります。しかし、例えば100万円を一括で支払う契約の場合に、現金で100万円を支払い領収書を受け取ったものの示談書を取り交わしていないと、相手方から追加の請求がなされる余地を残してしまいます。100万円の支払いの代わりに相手方は今後一切財産上の請求をしないことについての証拠が残っていないために、このような危険性が生じることになります。慰謝料等の金銭を一括払いする際には、必ず、相手方に対して示談書への署名押印を求めねばなりません。
プライバシー・名誉を守る
示談契約の対象となる事実関係は、多くの場合、他人に知られたくない事柄であり、また、当事者の社会的評価にも影響を与える事柄です。そのため、示談の際には、当事者双方のプライバシーや名誉を守るための処置を施しておく必要があります。名誉やプライバシーは非常に重要なものなので、守秘義務を示談成立後の当事者間における共通の規範として、示談書に記載しておく必要があります。ただし、一定の範囲で第三者への口外を要する場合も想定されるので、何を、どの範囲で口外してもよいのかについても、書面によって当事者双方の了解事項としておく必要があります。このような例外事項を設けていないと、かえって、守秘義務が形骸化する恐れがあります。
どちらの当事者が作成するものなのか
被害当事者と加害当事者のいずれが作成しても構いません。この点について特に決まりごとのようなものはありません。
相手方が作成した示談書については、一度よく検討する必要があります。争いを早く終わらせたいがために、内容について納得することなく、署名押印してはいけません。示談書の内容は今後当事者双方を拘束するものなので、自分自身がどのような権利を持ち義務を負うのかについて、よく理解しなければなりません。
また、加害者は立場上、意見が述べづらいものですが、示談は当事者間の合意によって成り立つものなので、当然のことながら、加害者にも意見を述べる権利はあります。実行不可能な苛酷な義務については、相手方に意見を述べ、調整を求めなければなりません。示談契約後に、契約違反が生じることは、問題をより深刻化・複雑化するものといえます。
示談書を作成する時期
基本的には、当事者双方の協議に基づき示談内容が決した後に作成することになります。ただし、示談の内容が決する前に作成されることも多いです。
相手方と交渉する前に示談書を作成し、自身の考えをまとめておきます。そして、相手方と会談した際に相手方の同意を得られれば、署名押印を求め、異論がなければそれに応じて示談書の内容を修正します。この方法は非常に合理的な方法であるといえます。
相手方と交渉する際には、何をどのような内容で取り決めるべきなのかについて、自分自身が分かっていなければなりません。示談の際に取り決めることは、慰謝料だけではありません。適切な問題解決のためには、他に多くの項目について取り決めなければならないのです。事前に示談書を作成しておけば、取り決めるべき項目と内容を整理でき、相手方に対して、自らの主張を的確に伝えることが可能となります。
また、一般的に、当事者同士は何度も会談することを望みませんが、事前に示談書を用意しておくことにより、少ない会談回数で問題を解決することが可能となります。相手方が慰謝料の支払いに同意しているのであれば、最初の会談時に複数の示談書のパターンを用意することにより、一度の会談で示談を成立させることも可能になります。
公正証書を不倫の慰謝料請求で作成すべき理由
公正証書を作成することで、もしも慰謝料の支払いが滞った場合に、強制執行を行うことが可能になります。よって、将来にわたる慰謝料の未払いの発生を予防し、不倫相手に示談の取り決めを守らせる効力があるといえます。
- 裁判によることなく強制執行ができる
万が一、慰謝料の支払いが滞った場合に、裁判手続きによらずに強制執行ができます。公文書である公正証書の力はとても強く、裁判の判決と同じ効力を有しています。「慰謝料の支払いが怠った場合には、給与や財産を差し押さえられても構いません」という旨が記載された「強制執行認諾約款付公正証書」を作成すれば、面倒かつお金がかかる裁判をしなくても強制執行をかけることができ、慰謝料の請求者に有利になる可能性があります。 - 証拠として強い効力がある
公正証書では作成者や作成日が公に証明されます。また、公正証書の内容が法律的に無効でないかどうかについても、実務経験豊富な公証人が判断します。そのため、将来に「言った、言わない」というような争いが生じることがなく、証拠としての効力が非常に強いといえます。 - 不倫の加害者に心理的な圧力を与えることができる
「強制執行認諾約款付公正証書」を作成すると、不倫の加害者に心理的な圧力を与えることもできます。慰謝料を分割して支払う場合、支払い期間は長期間になります。支払い義務がある不倫の加害者に、継続して支払ってもらうためには、支払いが滞った場合に、自分が働いている会社等に裁判所から書類が届き、給与等が差し押さえられる可能性があることは、心理的な圧力を大きく与えるものになるといえます。
示談書作成費用等の負担
示談書や公正証書を作成するために要した費用について、当然に、加害者が負担するものであるかというと、そういうものではありません。実際上多くみられる費用負担の方法は、当事者双方が折半するか、加害者に負担を求めるというものです。示談契約成立後に、示談書や公正証書作成費用の一部または全部について、相手方へ請求する場合は、その旨が支払方法と共に記載されます。
作成を依頼した側に有利な内容となるのか
示談書は、当事者双方に公平となるように作成されます。意図的に一方の当事者に有利となるような文書を作成することはありません。しかし、実際上、ご依頼人の要望を伺い、それを尊重しつつ、法律上・社会通念上妥当な範囲で作成しますので、作成された文書にはご依頼人の要望が色濃く反映されることになります。そのため、結果的に、一方の当事者にとって有利な内容の文書となる傾向があることは否定できません。もっとも、契約は双方の合意に基づいて成立するものなので、相手方の同意がなされない内容を持った文書は無意味になります。相手方から同意を得られず、修正の要望を受けた場合は、それに応じて文書内容を修正することになります。
作成指針 「何を書くのか」「どのように書くのか」
過不足なく記載しなければなりません。少なすぎることはもちろん、多すぎる記載もいけません。「書いてない」ということにも、重要な意味があるからです。当事者の立場、相手方の信頼度、争いの性質など、諸般の事情を考えに入れて、過不足なく、項目だてをしなければなりません。また、後々、当事者間の理解に齟齬が生じ、争いが蒸し返されることがないように、無用な曖昧さ・不明確さ、及び論理矛盾はすべて排除しなければなりません。曖昧さや論理矛盾を避けるために、法律文書には、慣習上、一定の作法が決められていますが、それに応じた記述をした方がよいです。ただし、一般の方々が理解しにくい表現作法は、分かりやすい表現に改めるべきです。
示談書 ひな形・サンプル
示談(和解)とは「当事者間に存する法律関係に関する争いについて、当事者双方が譲歩して、争いをやめることに合意すること」をいい、示談書は合意の内容を文書化したものです。「示談」と「和解」は同じ意味ですが、「示談」が一般的な用語であるのに対して、「和解」が法律専門用語であるという違いがあります。表題に「示談書」「和解書」「合意書」「念書」「覚書」等が付されることがありますが、内容が示談(和解)であれば、その文書は「示談書(和解書)」ということになります。「示談書(和解書)」は契約書であり、法的文書です。そのため、一般の方々は普段の生活の中で接する機会も少なく、どのようなものかイメージが沸きにくいのではないでしょうか。そこで、不倫示談書の最低限の必須項目を記載した文書例と当事務所で実際に作成する標準的な示談書のイメージを掲載します。示談書作成のご依頼をご検討される際にご参考としてください。
上記サンプルは当事務所が作成する示談書のイメージではないことをご了承ください。当事務所作成の示談書のイメージについては、次の「当事務所作成示談書イメージ」をご参照ください。
秘密保持との関係で、明示することはできませんが、ご了承ください。当事務所が作成する際には、上記作成指針に従い、「表現」「記載項目」の点で、ご依頼人の事情に応じた様々な対応をいたします。「記載項目」は条文数で示すと、概ね8条から12条、ご依頼人の事情によっては15条になることもあります。
注意
ここで掲載するサンプルは、あくまでも示談書のイメージをお伝えすること、及び当事務所へのご依頼を検討される際の参考となることを目的として掲載するものです。参考にされることを超えて、サンプルをそのままの形で、利用される際には、次の点にご注意ください。
- 示談書は、争いが蒸し返されることを防ぐために作成されるものですが、最低限の記載をしているだけでは、この目的を達しえません。通常記載項目は、「第1条から第10条」程度にはなるものです。
- 示談書は、今後、同種の違法行為が繰り返されることを防ぐために作成されるものですが、その目的を達するには、個々の事案に応じた個別の検討が必要になります。
- 相手方に義務を課すことについても、法的に許容されるものとそうではないものがあり、専門的判断が必要となります。
「示談書作成に不安があるが、できるだけ費用をかけたくない」とお考えの方にもお役に立てるように、当事務所では、「清書・校正コース」をご用意していますので、よろしければ、そちらをご利用ください。
当事務所の示談書記載例
当事務所が示談書を作成するに際して、ご依頼人の意向に従い、以下のような記載をいたします。
全体に関連する事項 | ・「表題」(「示談書」「和解書」「合意書」など)の使い分け ・「前文」の記載 ・事実関係について、より詳細な記載 ・事実関係について、より簡略化した記載 ・別条を設けて、より分かりやすく、厳格化した記載 ・被害者の自認が、真意かつ任意に基づくものであることを裏付ける記載 ・家庭内別居状態にある場合の記載 ・不貞行為後、別居した場合の記載 ・婚姻前に交際していた相手との不貞行為の場合の記載 ・相手方が、不貞行為について、より積極的だった場合の記載 ・配偶者または不倫の相手方が契約に参加する場合 ・ダブル不倫の場合における二当事者間の契約の場合 ・ダブル不倫の場合における四当事者間の契約の場合 ・保証人などの第三者が契約に参加する場合 ・「清算条項」に除外事項を設ける場合 ・公正証書にする手続の期限等を決めておく場合 ・公正証書作成費用の負担に関して決めておく場合 ・「後文」の記載 |
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債務に関する事項 | ・ご依頼人が加害者の場合 ・ご依頼人が被害者の場合 ・示談書を公正証書にする場合 ・示談書を公正証書にしない場合 ・あまりに高い金額を記載した場合 ・あまりに低い金額を記載した場合 ・離婚した場合等一定の条件を付ける場合の記載 ・乙が慰謝料とは別に、財産的損害に対する賠償義務を負う場合の記載 ・謝罪文の差し入れに関する記載 ・謝罪文の差し入れ期限、方法に関する記載 ・乙が謝罪文以外の一定の行為をなす債務を負う場合の記載 ・住所等の変更通知を要する範囲をより狭くする場合 ・住所等の変更通知を要する場合をより広くする場合 ・住所等の変更通知について、より厳密に記載する場合 ・住所等の甲と乙それぞれに異なる変更通知義務を課す場合 ・住所等の変更通知義務違反に対して、違約金を科す場合 ・住所等の変更通知義務の終期を定める場合 ・住所等の通知義務を記載しない場合 ・違約金の支払い方法などを、あらかじめ決めておく場合 ・違約金の支払い方法などを、あらかじめ決めておかない場合 |
支払いに関する事項 | ・一括払いの記載 ・金額均等の分割払いの記載 ・変則的な分割払いの記載 ・支払の始期及び終期に関する記載 ・期限が一定の場合の記載 ・変則的な期限の場合の記載 ・分割払いにおける利息に関する記載 ・銀行振込による場合のより厳格化した記載 ・手渡しの場合の記載 ・手渡しの場所に関する記載 ・遅延損害金に関する記載 ・一定期間の債務の履行により、以後の債務を免除する場合の記載 ・再度接触するまで支払いを猶予する記載 ・支払いに条件を課す記載 |
接触禁止に関する事項 | ・「一切接触してはならない」ことをより強調した記載 ・配偶者と不倫相手の住居の場所が近い場合の記載 ・配偶者と不倫相手が通勤の時に出会う場合の記載 ・配偶者と不倫相手が職場で出会うことがある場合の記載 ・手段に一定の例外を設ける場合の記載 ・場所に一定の例外を設ける場合の記載 ・社内不倫の場合の記載 ・転職・配置転換に関する記載 ・転居に関する記載 ・違約金を設ける場合の記載 ・高額な違約金を設ける場合の記載 ・低額な違約金を設ける場合の記載 ・違約金を設け、公正証書にする場合の記載 ・違約金以外のペナルティーを科す場合の記載 ・違約金の支払い方法に関する記載 ・約束違反が判明した場合の対処法を取り決めておく場合の記載 ・約束違反が判明した場合の対処法を取り決めておかない場合の記載 ・接触の禁止を記載しない場合 |
名誉・プライバシーに関する事項 | ・守秘義務の対象範囲に例外を設ける場合 ・守秘義務の対象事情に例外を設ける場合 ・守秘義務の違反態様を限定する場合 ・迷惑行為を禁止する記載 ・相手方が所持する個人情報の管理・処分に関する記載 ・SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)上の誹謗・中傷に対処する記載 ・甲と乙それぞれに異なる守秘義務を課す場合 ・守秘義務違反に対して違約金を科す場合 ・違約金の支払い方法などをあらかじめ決めておく場合 ・違約金の支払い方法などをあらかじめ決めておかない場合 ・守秘義務の終期を定める場合 ・守秘義務を記載しない場合 |
その他の事項 | ・乙の謝罪に関する条項 ・期限の利益喪失条項 ・担保の設定に関する条項 ・保証人に関する特約 ・違約金に関する詳細規定 ・免除に関する特約 ・連帯の免除に関する特約 ・第三者弁済の禁止特約 ・求償権放棄に関する確認規定 ・繰上げ弁済に関する特約条項 ・解除権を留保する特約 ・裁判籍に関する特約条項 |
示談書作成ネットサービス
当事務所は、全国どちらにお住まいの方へも、メール(PC・携帯)、電話等によるやり取りで、安心と格式のある示談書を迅速に作成し、ご依頼人へお送りするサービスとして、「示談書作成ネットサービス」を行っています。「これまでの関係を清算する」「今後の紛争を予防する」といった示談書に求められるこの2つの機能を、適式に備えた示談書を作成いたします。法律上可能な限り、ご依頼人の要望に対して、的確な示談書を作成いたしますが、経験上必要と思われる条項の加入・削除はいたします。修正の要望については、何度でも、無料で対応いたします。作成した示談書を相手方に提示し、相手方から修正の要望がなされることもよくあります。このような場合においても、迅速に対応し、少しでも速い示談契約締結のお役に立つように努めています。修正だけではなく、示談書の内容に関するご質問・ご相談に対しても、何度でも、対応いたします。ご質問対応期間も無期限ですので、示談書作成後もご安心ください。
サービスの目的 | ・必要十分な文書の作成 ・ご依頼人の個別事情への対応した文書の作成 ・ご依頼人のご要望に忠実な文書の作成 |
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修正要望への対応 | ・何度でも、期間無制限で対応 ・複数のパターンをご用意することも可能 ・相手方との交渉後の修正にも対応 |
ご質問・ご相談への対応 | ・示談書の内容に関するご質問・ご相談に対して、何度でも、期間無制限で対応 |
作成に要する時間 | ・作成のための情報をお知らせ頂いた後2日以内 ・お急ぎのご依頼にも対応 |
料金のお支払い | 示談書(案)をお送りした後、2週間以内に当事務所指定口座へお振込みいただきます。 |
サービスの特徴
- PCメール・携帯メール・電話・郵便いずれも対応
PCメール・携帯メール・電話・郵便のいずれかご都合がよい方法でやり取りし、作成・修正のご要望・ご質問・ご相談に対応していきます。 - 簡易な手続き
複雑な手続きはありません。示談書作成上、ご依頼人にお願いすることは、次の2つのみです。
・メールアドレスをお知らせいただきます。
・慰謝料額など示談書作成上必要な情報をお知らせいただきます。 - 料金後払い
これによって、速やかな業務着手が可能となり、また、料金先払いに伴うご依頼人の不安が解消されます。 - 「迅速」な対応
慰謝料額など示談書作成上必要となる情報をお知らせいただいた後、2日以内に示談書(案)をお送りします。特にお急ぎのご要望に対しても対応いたします。 - 修正のご要望やご質問ご相談について何度でも対応
示談書作成をご依頼いただいた場合、修正のご要望やご質問・ご相談について何度でも対応いたします。また、示談書完成後も同様に対応いたします。 - 難度が高いと思われるご要望にも対応
他の事務所では事案の複雑さゆえに作成が困難で受任されなかった案件に関するご依頼を、当事務所で、多数お受けしております。法律上可能な限り、ご要望にそう形の文書を作成いたします。ご相談ください。 - 秘密厳守
当事務所は、法律上守秘義務を負っていますので、お知らせいただいた個人情報や文書内容が漏えいすることはありません。
料金
利用料金のお支払いは示談書(案)の送付後の後払いなので、ご依頼いただいた後、速やかに業務に着手できます。また、料金先払いに伴う不安感も解消され、安心してご依頼いただけます。示談書作成料は27,500円となっており、追加料金はありません。
ただし、「完成した文書の郵送をご希望される場合の実費」「職名記載・行政書士名記載をご希望される場合」には、別に料金をご負担いただくことになりますので、ご了承ください。
示談書作成依頼の流れ
ご依頼人にお願いすること
示談書作成上、ご依頼人にお願いすることは、次の2つだけです。
- メールアドレスをお知らせいただくこと
- 「当事務所からのご質問」にお答えいただくこと
メールアドレスをお知らせいただくこと
示談書の作成は、主にメールのやり取りにより行うので、PCまたは携帯電話のいずれかご都合がよい端末のメールアドレスをお伺いします。メールによってご依頼いただいた方に対しては、基本的に、あらためてメールアドレスを伺うことはありませんが、電話でご依頼いただいた方に対しては、一度、当ホームページの「お問い合わせ」ページから、メールの送信をお願いすることになります。なお、携帯メールをご利用いただく場合によくみられることですが、セキュリティーにより、当事務所からのメールが受信されない場合がありますので、お問い合わせ・ご依頼などをいただく際には、当事務所からのメールが受信可能となるように、設定をご確認ください。
「当事務所からのご質問」にお答えいただくこと
「当事務所からのご質問」にお答えいただくこと
示談書作成のために基本的な情報を、ご依頼人にお伺いいたします。
また、当事務所では、誤解を防ぐには、文面によるやり取りをした方が効果的と考え、「当事務所からのご質問」という簡単な質問事項を記載したワードファイルを添付するか、メール本文に記載してお送りしています。若干ご面倒をお掛けしますが、そちらに記入していただき、ご返信ください。ご質問項目は簡単なものなので、それにお答えいただければ、あとは当事務所で、必要十分な内容の示談書に仕上げます。もちろん、お考えつくままにご要望を述べていただければ幸いですし、できる限りご要望に忠実な内容を反映させた示談書を作成いたします。
なお、当事務所は法律上(行政書士法第12条・第22条)守秘義務を負っていますので、記入いただいた内容が漏洩することはありませんのでご安心ください。また、法律上「行政書士は、その業務に関する帳簿を備え、これに事件の名称、年月日、受けた報酬の額、依頼者の住所氏名その他都道府県知事の定める事項を記載しなければならない。」とされているため、ご質問中の【ご依頼人情報】は洩れなくご記入ください。記入漏れがある場合、業務をお受けできないことがありますので、予めご了承ください。
行政書士法 第12条 | 行政書士は、正当な理由がなく、その業務上取り扱った事項について知り得た秘密を漏らしてはならない。行政書士でなくなった後も、また同様とする。 |
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同法 第22条 | 第12条又は第19条の3の規定に違反した者は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。 |
示談書作成依頼からアフターフォローまでの流れ
お問い合わせ・ご依頼
メールまたは電話にて、お問い合わせ、またはご依頼をしていただきます。
正式なご依頼の確認・料金、手続きの概略のご説明
正式なご依頼を確認した後、料金、手続きの概略をご説明いたします。
メールアドレスの通知
文書の受け渡しは、基本的に、メールを利用したデータのやり取りにより行いますので、電話でご依頼いただいた場合は、「お問い合わせ」ページから、「お名前」「メールアドレス」「ご依頼内容」をご記入していただいたメールを送信していただきます。
示談書作成に必要な情報の通知
- 示談書を作成するために必要な情報をお知らせいただきます。
- 「当事務所からのご質問」というワードファイルを添付してお送りします。ワードファイルの閲欄が不能なご依頼人に対しては、メール本文にご質問事項を記載してお送りします。ご質問内容は、当事者であれば簡単にお答えいただけるものです。若干ご面倒が伴いますが、ご記入の程よろしくお願いいたします。
- 「当事務所からのご質問」中の【ご依頼人情報】に関しては漏れなくご記入ください。
示談書の作成
- ご回答の内容にしたがい示談書を示談書(案)として作成します。
- 「今晩相手方と会うから、夕方までに作成してほしい」といったような、特にお急ぎのご依頼については、即作成・送付の対応をとらせていただきます。
示談書の送付
- ご回答を頂いた後2日以内に、示談書(案)を送付いたします。
- 示談書(案)は、ワードファイルでお送りしますが、PDF形式をご希望される場合はお知らせください。
- 通常は、お送りしたデータをご自身でプリントアウトしていただき、ご利用いただいておりますが、郵送をご希望される場合はお知らせください。その際には、郵送に伴う実費をご負担いただきます。
料金のお支払い
当事務所指定の振込先へ2週間以内に料金をお振込みいただきます。
示談書の修正・ご質問対応
- 修正のご要望にきめ細かく対応していきます。
- 示談書作成に関連するご質問にお答えします。
示談書の完成
完成した示談書を送付いたします。
アフターフォロー
- 示談書完成後も逐次修正のご要望・ご質問に対応していきます。
- 相手方と交渉された後の大幅な変更にも即時対応いたします。
清書・校正サービス
ご依頼人がご自身で作成された示談書を、当事務所が清書・校正し、妥当な構成・表現に改めます。
- 法的文書として妥当な表現に改めます。
- 「曖昧さ」「不明確さ」「論理矛盾」がなくなり、後々の争いを予防できます。
- すっきりした見栄えの良い示談書、格式ある示談書に仕上がります。
- 清書・校正サービスでは、原則として、修正要望・ご質問には対応しておりません。清書・校正後の修正要望・ご質問に対しては、別途、料金が発生いたします。予めご了承ください。
ご依頼の流れ
お問い合わせ・ご依頼
- メールまたは電話にて、お問い合わせ、またはご依頼をしていただきます。
- ご依頼人のお名前・電話番号をメールでお知らせしていただきます。
ご依頼人作成示談書の送付
ご依頼人ご自身で作成された示談書をメールでご送付していただきます。
清書・校正
当事務所がご依頼人ご自身で作成された示談書を、2日以内に清書・校正させていただきます。
完成品の送付
清書・校正が完了し次第、完成したものをご依頼人へ送付いたします。
料金のお支払い
当事務所指定の振込先へ1週間以内に料金をお振込みいただきます。
示談書作成 | 清書・校正 | |
---|---|---|
料金 | 27,500円 | 11,000円 |
内容・目的 | 個別事案に応じた完全な示談書の作成 | ご依頼人作成示談書の添削・修正 |
ご相談 | 何度でも〇 | 原則として× |
再修正 | 何度でも〇 | 原則として× |
当事務所のアドバイス
当事務所は、不倫慰謝料の示談書の作成につきまして、全国からご依頼をいただき、法律的な観点と確かな経験から、少しでも早く安定的にトラブルを解決するために、また、今後同種のトラブルが生じることを防ぐために、最適な書類を作成し、ご依頼人に満足いただいています。また、多くの事例に対処した内容の示談書を作成してきました。そのような事例を多く扱ってきました経験豊富な当事務所だからこそ、多様なノウハウで対応することができます。さらに、全国どちらにお住まいの方へも、メール、電話等によるやり取りで、安心と格式のある示談書を迅速に作成し、ご依頼人へお送りするサービスとして、「示談書作成ネットサービス」を行っています。こだわりの書式で、ご依頼人にとって、最適な方法を考えますので、お気軽にご相談ください。
Q&A
夫婦関係が破綻している場合は、保護すべき配偶者の権利がなく、不倫になっても慰謝料は認めないのが判例です。夫婦関係の破綻とは、別居期間が相当長期にわたっており、法律上の夫婦であっても、すでに夫婦の実態がないような場合です。家庭内別居の場合には、夫婦関係が破綻しているかどうか、第三者からは非常に分かりづらく、証明の難しいことがあります。
不倫相手に自分は独身だと嘘をついていた場合や、夫婦仲が悪く、すでに夫婦関係が破綻していた場合などは、肉体関係があっても不貞行為に該当せず、慰謝料の請求ができないことがあります。
慰謝料は、心の損害に対して支払うものなので、個々のケースによって異なり、具体的にいくらと判断できるものではありません。裁判上では、50万円から300万円というのが多いようです。また、判例における慰謝料の算定では、①夫婦が離婚に至るか、②不倫の期間、程度、妊娠させたか、③どちらが不倫に積極的だったかなどを考慮していると考えられます。
配偶者の不倫相手に交際の中止要求や慰謝料を請求するときには、冷静に行う必要があります。暴力や脅迫的な言動はしてはいけません。場合によると、名誉棄損や恐喝、脅迫罪に該当し、また損害賠償を請求される恐れもあります。このような場合は、専門家に内容証明郵便の作成を依頼して、不倫を中止するように警告することや、慰謝料の請求を通知してもらった方がよいでしょう。
親が任意に支払ってくれる場合(話し合いによっての合意)は別として、本来、親が慰謝料を払う義務はありませんから、調停や裁判での請求はできません。
不倫の被害者は妻ですから、不倫の慰謝料を請求できるのは妻のみです。ただし、不倫の相手の女性が、父子関係を壊すような言動をとり、子の権利が侵害されたようなときには、それについての慰謝料の請求は可能です。
残念ながら出来ません。内容証明郵便作成のためには、相手方の住所、氏名を記載する必要があります。住所を調べるためには、不倫をしていた夫、妻から聞きだす、興信所に調査を依頼するなどの方法があります。 勤務先への送付はできる限り避けるべきです。不倫の事実が勤務先に知られると「精神的苦痛を受けた」として逆に慰謝料を請求される可能性があります。ただ、不倫相手に何度要求しても住所を明かさないような場合は、不倫相手にその旨を伝えたうえで、勤務先への送付もやむを得ないといえます。
これは、夫の不倫相手にも夫がいる場合と同様ですが、結局不倫をしていた双方がお互いに配偶者がいる場合、こちらが慰謝料を請求しても、不倫相手の配偶者が同様にこちらの配偶者に慰謝料を請求してくることもあります。これは、夫婦を一つの家計と考えると、請求しても結局は同額程度を相手も請求してきて意味がないということになる可能性もあります。勿論、請求されても自分の配偶者には知られたくないということで、自分のみ支払うという方もいます。まずは、不倫相手の配偶者に不倫の事実を知られないように慰謝料を請求することです。これらは、お互いが既婚者同士の不倫の場合に起きる一番難しい問題でしょう。
不倫の示談がなされ、慰謝料を500万円とする示談書が作成したが、支払いの約束が守られず、債権者は裁判をすることになったとします。この場合、示談書に書かれた500万円の支払いが必ず認められるようにも思われます。しかし、そうとはいえないのが実情です。たしかに、500万円を支払うという約束がなされたという事実は非常に重要です。そして、そのことは示談書によって証明されています。ただ、示談書によって証明できることには限界があることも確かです。書面を見ただけでは、債務者が本気でその金額に同意したか否かは分かりません。また、500万円という金額は一般に考えられる金額としては、高額であり、社会的にみて妥当な金額であるか否かは疑問が残るところです。裁判例では、当事者間で500万円の支払い約束がなされた以上、500万円を支払わなければならないという、判断がなされたケースもあるようですが、常にこのような判断がなされるとは限りません。金額については、やはりその場合における妥当な金額というものがあります。そうではない約束をしたとしても、結局、裁判となり無効の扱いを受けることになりかねません。金額を決める際には、このような点にも気を付けて決める必要があります。
不倫が発覚した際に、夫婦間で誓約書が交わされることがありますが、民法上、夫婦間の契約はいつでも取り消せるとされています。そのため、夫婦間で誓約書を交わしても意味がないように思われがちです。
しかし、その話には更なる裏側があります。つまり、夫婦間契約を取り消せるのはあくまで正常な関係を保った夫婦間においてであり、夫婦とはいっても離婚の危機に直面しているような夫婦間の契約は、取り消すことができなくなります。不倫が発覚した夫婦間は正常な関係が維持されているとはいえない関係に陥っていることが、むしろ多いといえるでしょう。したがって、誓約書を取り消せる関係ではないことが多いのです。問題は、そのような関係に陥っていることを如何に書面上明らかにするかにあります。
可能です。不倫相手に対する慰謝料請求には、調停前置主義が適用されないので、いきなり訴訟を起こすこともできます。しかし、訴訟には時間と費用がかかりますので、まずは話し合いや内容証明郵便で請求した方がいいでしょう。
慰謝料の支払いについては、示談書を作成し、双方が署名、押印することが大切です。今回の慰謝料の支払いで、本件はすべて円満に解決したことと、今後さらに慰謝料の請求はできないことを明確にした示談書を作成することが必要です。
慰謝料は損害賠償金などと同様の扱いで、精神的苦痛や心身に加えられた損害などが原因で支払いを受けるものですので、所得税法では非課税になっています。ただし、その金額が一般的に社会通念上認められる額を超えていると税務署に認定されると、その超えた部分の金額は贈与とみなされて贈与税の対象となることがあります。
既婚者である不倫相手との婚約は原則として成立しません。「妻と離婚して君と結婚したい」などと既婚者である交際相手から結婚を申し込まれ、そのプロポーズを受け入れたとしても、日本の法律では重婚を禁止していますので、その相手にすでに配偶者がいる以上は配偶者以外の人と次の結婚の約束はできません。
できないといえます。就業する権利は個人の生活を支える基本的な権利なので、これを奪うことはできません。また、不倫はプライベートの問題なので、これを直接の根拠として、会社が免職処分を行うことは通常ないことでしょう。ただし、社内不倫は職場の秩序を乱す面があるため、服務規律で社内秩序の維持する義務を従業員に課している会社であれば、上司に対して穏便に報告することで、何らかの措置を要望することは可能でしょう。
できる場合もあれば、できない場合もあります。できる場合も、慰謝料額は様々です。不倫の慰謝料請求は、夫婦関係が破綻していると認められません。そして、別居は夫婦関係の破綻を示す判断材料となるでしょう。しかし、それは実質的に判断され、別居中の夫婦関係の中身が問題とされます。また、別居の期間も重要な判断材料とされますが、別居期間が長ければ常に夫婦関係の破綻と判断されるものではなく、やはりその中身が問題とされます。
原則としてできません。なぜなら、中絶するかしないかを決めるのは、最終的にはその女性であり、事情はどうであれ、女性自らの意思に基づいて中絶を決断した以上、相手方はその決断に対して責任を負う必要はない、と考えられるためです。ただし、判例の中には次のように判示して、慰謝料の請求を認めているものもあります。「本件性行為は原告と被告が共同して行った行為であり、その結果である妊娠は、その後の出産または中絶及びそれらの決断の点を含め、主として原告に精神的・身体的な苦痛や負担を与えるものであるから、被告は、これを軽減しあるいは解消するための行為を行うべき義務があったといえる。しかるに、被告は、どうしたらよいか分からず、具体的な話し合いをしようとせず、原告に決定を委ねるのみであったのであって、その義務の履行には欠けるものがあったというべきである。したがって、被告は、義務の不履行によって原告に生じたということができる後記損害を賠償すべきである。」
男性と女性との不倫関係により、女性が妊娠し中絶した場合、手術費用や通院費用がかかりますので、これらの中絶に要する費用は妊娠した女性と男性の折半が原則です。つまり、男性と女性の関係で女性が妊娠し中絶する場合は、女性から男性に対して、中絶に要する費用半額の請求が可能です。しかし、このことは慰謝料の請求とは別問題であることには、注意が必要です。中絶費用は、現実に生じた財産的損害(費用)に関するものであり、中絶は男女の同意によりなされるため、そのための費用も折半となります。そして、中絶費用の請求は、あくまで、立替え代金の請求をしていることにすぎないことになります。
中絶をしたからといって、相手方に慰謝料請求できるわけではありません。中絶あるいは、そこに至るまでの男女関係は、基本的に、全て自己責任です。ただし、稀な例ですが、中絶に至るまでの男女関係において、違法性が認められるような事情がある場合は、その違法性を理由に、損害賠償請求が認められる場合もあるとされます。
示談書には、通常清算条項を記載します。清算条項とは、簡単にいえば「この件はこれで終わりにして、お互いにこれ以上何もいわない。」といった約束を条文化したものです。これは、示談書の本質的な規定です。これがなければ示談書とは呼べません。示談とは争いをやめることを約束することだからです。それだけに、この規定には意外な落とし穴があるといえます。安易に清算条項を記載すると、今後何もいえなくなってしまうからです。 今後相手方に何かをいいたいのであれば、そのことについては除外するなりして、ひと工夫しておく必要があります。
そのような内容の念書は無効となり、認知を請求することができます。民法第787条により、父が任意に認知をしない場合、子やその直系卑属またはこれらの者の法定代理人は、父に対し、裁判による認知の請求をすることができます。この権利は認知請求権と呼ばれていますが、認知請求権は、人の身分に関係する権利であり、個人が自由に放棄等の処分をすることができません。「認知請求権を放棄する」、「認知の請求をしない」などと約束したとしても、法律上は無効となります。従って、解決金を受け取って念書を書いたとしても、その後認知を請求することは可能となります。
料金表
示談書の作成 | 27,500円 |
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示談書の清書・校正 | 11,000円 |
示談書の作成(示談書作成ネットサービス) | 27,500円 |
示談書の清書・校正(示談書作成ネットサービス) | 11,000円 |
公正証書の作成手続き | 11,000円 |
公正証書の代理申請(出頭)(1人) | 8,800円 |
相談業務(1時間あたり) | 4,400円 |
※法定費用、書類の取り寄せにかかる郵送料等は、実費分を別途ご負担願います。
※上記以外のご相談も承りますので、お気軽にお問い合わせください。